タンバホオズキ 9 月長月手入れ
ホオズキ
ホオズキの黄白色の花

今回は、ホオズキを紹介します。夏祭りの露店に並ぶ橙色に色づきはじめたホオズキの鉢は郷愁を感じますね。子供のころ、熟した実の中身を上手に種ごと出して皮だけの袋にし、この袋を唇と歯にはさんで袋の中の空気を押し出し、「ブーブー」と音をだし遊んだことを思い出します。ホオズキはナス科の植物ですが、ナスの花そっくりの黄白色の花もかわいいですね。


ホオズキ

  

◆ホオズキの原産地はアメリカの熱帯から温帯です。
◆日本でも古くから薬用として民家の近くに植えられており、古くは古事記にホオズキの古名・カガチの名前があります。江戸時代には七夕の供物とされていました。毎年7月上旬、東京浅草観音(浅草寺)で行われる「四万六千日」には「ホオズキ市」が開かれており夏の風物詩となっています。また、お盆には枝や実を供えるなど、生活に密着した植物です。

◆ホオズキはナス科の宿根草で、いまでは日本各地で栽培されています。花期は6月、実熟期は7月〜9月です。緑の葉と橙色の果実の取り合わせは本当にきれいですね。花壇や鉢植えで十分楽しめます。鉢植えはお部屋のインテリアにもなります。
ホオズキの実は袋に包まれています。この袋は(がく)が変化したもので、花のときには開いていた蕚が、その後、元の方から次第に閉じられていって、ついには閉じ合わさったものです。通常、花は閉じていたつぼみがだんだんと開いてきますが、ホオズキの場合はその逆で面白いですね。

◆【ホオズキの種類と品種
ホオズキ属の植物は約100種あり、1年性種と宿根性種がありますが、主に栽培されているものは宿根性種です。栽培種は通常ホオズキとよばれている種類です。 ホオズキは古名を「カガチ」といい、原産が北海道、本州、四国です。英名は「チャイニーズ ランタン」で、ヨーロッパ南部原産のヨウシュホオズキの変種の1つとして扱われています。花は黄白色で小さくて目立ちませんが、実(蕚が変化した袋)は熟すと赤くなり美しい。草丈60〜90cm、暑さ寒さに強く栽培は容易です。ホオズキの主な品種はつぎのとおりです。

タンバホオズキ:実が大きく早生種で「ホウズキ市」などに早出し出荷されます。
サンズンホオズキ:草丈10〜15cm、実は少し小さいが、小鉢仕立てでもよく実をつけ、大きな鉢で育てるとよく分岐して実を数十個つけます。熟期は遅く冬期になります。
ヨウラクホオズキ:別名をナギナタホオズキといい、6〜7月ごろ葉のつけ根から花柄を伸ばし、その先に蕚が変形した細長い多数の花弁のようなものをつけ、後に赤色に変わって非常に美しい。
ヨウシュホオズキ:原産はヨーロッパ南部、草丈30〜60cm、根茎が這って伸び、株は横に広がります。秋に実が橙赤色に色づきます。
シマホオズキ:別名をブドウホオズキといいペルー原産です。草丈90〜120cm、やや寒さに弱い品種です。秋に淡黄色の蕚に包まれた黄色の実がなり食用になります。明治の初め日本に渡来しました。なお、食用ホオズキの名前で販売されているものの中には、シマホオズキのほかに、アメリカ原産の1年性種もあります。


  

◆【栽培のポイント
●春に種子を蒔くか、7月に実つきの鉢を購入して栽培します。日当たりと水はけのよい肥えた土地を好みます。
●ホオズキの地植え栽培では、一度植えれば以後も同じ場所でよく生長します。むしろ地下茎が伸長し一面がホオズキで占有されかねません。ほかの草花への悪影響も考えられます。このようなことを防ぐためは、3〜4年に1回植え替えるか、場所を決めてプラスチックの板を30〜40cmの深さに入れて仕切り、根が伸長しないようにします。また、鉢植えで栽培すればこのような心配はありません。
施肥:定植時に[150g/平米]の有機配合肥料を与えます。さらに、3月下旬に化成肥料を追肥します。
病虫害:最も大きな害を与えるのは、葉と実を食い荒し網の目のようにするニジュウヤホシテントウムシとホオズキカメムシです。早期に発見し駆除するか、定期的に殺虫剤を散布します。

◆【ホオズキの繁殖
[種子まき]
発芽適温が25℃と高いので時期は4月中旬から5月上旬が適期です。平鉢か箱蒔きが一般的で、本葉が2〜3枚になったら赤玉土6腐葉土4の混合土に4cm間隔に移植します。種子を蒔いた年は果実が熟すのがやや遅れて9月にずれ込み、実つきも悪いかもしれませんが翌年からは夏に果実が熟すようになります。
[定植]
7月上旬・本葉が5〜6枚に生長したころが適期です。15×20cm間隔で定植します。元肥は堆肥[3リットル/平米]、有機配合肥料[100g/平米]を施し土とよく混ぜます。育成中は10日おきに薄い液肥を与えて肥培します。丈夫で作りやすいので一度植えれば以後も同じ場所でよく生長します。
[鉢植え]
鉢植えは5号鉢で3本くらいが見当です。赤玉土6堆肥2腐葉土2の混合土に植え付けます。元肥は緩効性肥料を少量与えます。実つきの鉢は購入後、液肥を半月に1回10月上旬まで与え、翌春に株分けして植え替えます。
[殖やし方]
3月の株分け、4月中旬〜5月上旬の種子蒔き、5月中旬〜6月のさし芽で殖やします。

◆【薬草としてのホオズキ
ホオズキは生薬名を酸漿根(さんしょうこん)といい、せき止め、解熱、利尿、去痰に効果があり、乾燥した茎と葉、実を煎じて飲みます。茎や葉は7〜8月ころの開花期に、また、実は赤く熟したら摘みます。採取した茎と葉は水洗いし日干しにする。実は蕚を破いて裸にし、いくつもの実を一束にしばって干しあげます。


  

◆当家のホオズキはタンバホオズキである。数年前、実つきの鉢を購入し観賞。翌春地植えにした。ところがすごい繁殖力である。ほかの草花の領分を簡単に占領してしまった。昨年、今年は株分けをして鉢植えで育成しています。

  
   鉢植えのタンバホオズキ
鉢植えのホオズキ観てね♪
緑と橙の調和が美しい
ホオズキ
ホオズキの実(袋は蕚が変化)
ホオズキ
  

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