キキョウ・紫青花 9 月長月手入れ
キキョウ
キキョウ・白花

今回は、キキョウを紹介します。秋の到来をつげるキキョウは、秋の七草の1つとして昔から親しまれてきた花ですね。万葉集にもキキョウが詠まれています。
5角錐のつぼみと鐘形の花は独特で、花色も紫、青、白、ピンクと清楚な色合いです。野山や庭に咲くキキョウは初秋のすがすがしさを感じさせてくれます。


キキョウ

  

◆キキョウの原産地は日本、朝鮮半島、中国東北部、シベリアです。日本各地に自生するキキョウ科の宿根草で6月〜9月が花期です。
キキョウは丈夫な花で日なた、半日陰どちらでも育ちます。切り花用に栽培する場合は肥沃な粘質土壌にしますが、通常の庭植えの場合は土壌はとくに選びません。

◆キキョウが観賞花として用いられ栽培されたのは、室町時代に生花が確立してからです。切り花として使われ、茶庭にも植栽されるようになりました。草丈60〜100cm、上部は分岐してその先に青紫色の花をつける。花は鐘形で花弁は浅く5つに裂け、星形で横向きに咲きます。つぼみの形は独特の5角錐をしています。
キキョウの雄しべと雌しべは熟す時期が異なり、先に熟した雄しべの間をまだ熟していない棒状の雌しべが花粉をつけながら伸びていく。雌しべは熟すと先が5つに分かれます。

◆【キキョウの品種
[一重咲き]
サミダレ(五月雨):草丈1m前後の高性種で、切り花用種として知ら
 れ、紫、紫青、白、桃色の花色があります。開花は6月上旬からです。
コマチ:高性種で、つぼみの先がわずかに開く紫青色の品種で、折り
 紙の風船のような形のつぼみを好む人に人気があります。
シェルピンク:ピンクの花色が美しい品種です。
センチメンタルブルー:草丈25cm前後の矮性種で、紫青色大輪の花
 が1本の茎に3〜5輪咲きます。
美里紫:矮性種で、青紫色の花は1茎に1花咲きます。

[二重咲き]
●変品種の二重咲きのものでは、紫花のムラサキフタエギキョウ、白花
 のシロフタエギキョウ、白に青紫色の斑入り花のニシキフタエギキョウ
 があります。
[その他の変品種]
モンギキョウ:紫と白の花色があって、花がカップ状にならないで平ら
 に咲きます。
ウズキキョウ:草丈10〜15cmの矮性種で、葉はチリメンジソのよう
 に一面にシワが寄っている。花は帯紅淡紫色です。
マリエーシー:メリーズ氏がイギリスに紹介し、イギリスで品種改良され
 日本に逆輸入されました。早咲きで5月下旬に開花。花は紫青色で
 カップが浅く椀状に咲きます。


  

◆【栽培のポイント
●キキョウは大株になると株が突然腐ることがあります。そのため挿し木
 や株分けで殖やします。また、種子を蒔いて株の更新を行います。
●実生2年目以降の株は開花後に地上10cmほどで切りもどし、追肥を
 行うと切口から新芽を伸ばし、再び花をつけます。
鉢栽培:3月に4号鉢に2株、5号鉢に3株を水はけのよい用土で植え
 ます。元肥として緩効性肥料を少量与えます。
施肥:春の芽が伸びる前に化成肥料を[50g/平米]施します。
病虫害:アブラムシ、ハダニの発生に注意します。

◆【キキョウの繁殖
[種子まき]
時期は4月中旬〜6月下旬、9月上旬〜下旬が適期です。平床に種子をばらまき、敷きワラをして毎日水をやります。10日〜15日で発芽しますので発芽後は敷きワラを取り除きます。
[定植]
●春まきの苗は10月上旬に10〜15cmの間隔で定植します。秋まきの苗は密生している部分を間引き春に定植します。鉢植えの場合は本葉が6〜8枚のころに摘心を行ない、5号鉢の場合は苗は3本ほど植えます。
●株が大きくなったら、秋か春に堀り上げます。根をハサミかナイフで縦に切り分け、株間が30cmになるように定植します。元肥に有機配合肥料を[150g/平米]施します。

◆【薬草としてのキキョウ
キキョウの栽培の歴史は古く、根にキキョウサポニンを含み痰を除くのに効果があるため、最初は薬草として山野から採取したものを栽培したといいます。
生薬名を桔梗(キキョウ)といいますが、地中には高麗人参の根に似た太い根があります。秋から冬に根を掘り、水洗いし、日干しにします。この根は乾燥しにくいので、細切りにしてから干すと乾燥が早くなります。
痰を伴うせきや、風邪や扁桃腺炎などののどの痛みに、また、排膿効果があり、にきびやおできができたときに、乾燥した根を煎じて、その液でうがいをしたり飲んだりします。

◆【万葉集のキキョウ
万葉集で山上憶良が詠んだ歌に「秋の七草」がある。
秋の野に 咲きたる花を (および)折り かき数ふれば 七草の花
萩の花(はぎのはな) 尾花(おばな)葛花(くずばな) なでしこの花 女郎花(おみなえし) また藤袴(ふじばかま) 朝がほの花

最後にある「朝がほ」(アサガオ)は、万葉集が編集された奈良時代には渡来していないため、「キキョウ」ではないかと考えられています。

◆【咲かずの桔梗伝説
埼玉県秩父地方にキキョウの咲かない山がある。秩父盆地の北に城峰山がありますが、この山は平将門が藤原秀郷に追われ討ち死にした地で、将門の怨霊が今でもとどまっていて、敵将の紋章であるキキョウの花を咲かせないのだという伝説があります。


  

◆当家のキキョウの品種は「サミダレ」でしょうか。前庭リンゴ樹下・半日陰の小花壇にある。キキョウは日なた、半日陰のどちらでも生育できる。リンドウとシュウメイギクがそばに植栽されている。シュウメイギクがキキョウの場所を占領しかけている。植栽後3年くらい経つので株分けが必要かもしれない。今年は多くは咲かないが、長い期間入れ違いに咲いている。紫青色と白色の花は可憐でかわいいですね。
鉢植えの「美里紫」は室内のアクセントとして昨年購入、今年も青紫色の花が咲きました。

  
   紫青花
紫青花キキョウ観てね♪
白花・リンゴ背景
白花キキョウ
美里紫・矮性種
美里紫・矮性種
  

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