今回は、ブドウを紹介します。８月から１０月はブドウの最盛期、ブドウ狩りが楽しい季節です。ブドウ園でブドウの味比べも楽しいですね。ブドウは庭先果樹の代表でもあります。棚仕立てを基本とするブドウは応用も広く、パーゴラ風のブドウ棚で格好の日陰も作れます。また垣根仕立ても粋な生垣になります。鉢作りで実をならせれば、しゃれたテラスのアクセサリーにもなります。さあブドウ栽培に挑戦してみませんか！

ブドウ

◆ブドウは西部アジアおよびアメリカ原産です。ヨーロッパブドウの原生地はコーカサス、黒海沿岸地方です。一方、アメリカブドウは北米原産で、日本でも欧米からの品種移入で明治初期から栽培が盛んになりました。日本全国で栽培されています。
◆ブドウの葉は心臓形で互生、茎は枝の変形した巻きひげで、初夏に花穂を出し、淡緑色の５弁花をつけます。果実は房状の液果（漿果ともいう）である。

◆ブドウの主な品種をご紹介しましょう。
●[デラウェア]
欧米雑種。早生の赤ブドウ。樹勢強く果粒は小さいが甘味が多い。ジベレリン処理で種なしになる。日本での栽培面積は第１位です。
●[キャンベルアーリー]
欧米雑種。樹勢は中。果実はやや大きく紫黒色。甘味は多いが酸味も多い。日本での栽培面積は第２位です。
●[コウシュウ]
ヨーロッパブドウ。樹勢強く熟期遅く病気に強い。果皮厚く日持ち良好です。
●[巨峰]
４倍体の欧米雑種。樹勢は強く花振るいをする性質有り。果実は大きく甘味多く独特の香気があります。
●[スチューベン]
欧米雑種。中生の黒ブドウで耐病性がある。果実は甘く酸味は少ない。独特な香気があります。
●[ネオマスカット]
ヨーロッパブドウ。樹勢は強く果実は緑色で甘味多い。マスカット臭あり風味は良好です。
●[マスカットべーリーＡ]
欧米雑種。生食・加工両用。樹勢は中。果実は外観・品質ともに良好です。
●このほかにピオーネ、ヒムロッド、ナイヤガラ・・と多くの品種が昔から栽培されています。さらに、近年は品種改良により多くの新しい品種が栽培されています。ブドウの品種は上記生食用のほか醸造用、加工用など用途別にも多種類あります。

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◆当家のブドウを紹介します。
●当家のブドウは生食用のキャンベルアーリー・巨峰・デラウェアである。棚仕立てのスペースがなく、いずれも垣根仕立てである。垣根仕立ては栽培に要する土地面積がゼロに等しく、空間を有効に利用出来ることが最大のメリットです。垣根も作りやすく蔓(つる(の誘引や剪定などの管理も容易です。
●前庭のキャンベルアーリーは約３０年前、ご近所の方が引越しをする際にいただいた幼木を育てた。地上約３０ｃｍ、直角に主枝を伸ばした「コーナー垣根仕立て」である。数年前、ここ居間から見える前庭に移植した。春から秋、道路からの目隠しの役目も果たしてくれます。

●裏庭にキャンベルアーリー､巨峰、デラウェアがある。植付け後５年目の巨峰の生命力にはびっくりする。ドウダンツツジの低垣の上に沿ってブドウの先端を伸長させているが、昨年は先端を５ｍ近く伸長させた。伸長の途中、植栽されているガマズミの枝葉に絡みながら枝の間を潜り抜け、さらに居間外壁の石膏ボードの合わせ目に巻きひげを差し込み蔓の安定を計りながら伸長した。
日当たりの良い方向に自由に伸びたいブドウであるが、昨年の1２月蔓は先端を３分の１ほど切り詰められ、ガマズミの外側を迂回し直角に誘引結束された。上方に伸びたいのに水平に誘引結束されてしまったのだ。「日当たりが悪いのに垣根までこしらえて、人間は勝手なことをするね・・」とブドウの叫びが聞こえる。「君の旺盛な生命力で頑張って・・」とブドウに勝手なお願いをしている。巨峰の垣根は今年の６月さらに２ｍ延長した。
●裏庭のキャンベルアーリー、デラウェアも５年目である。裏庭の日当たりが悪い中、キャンベルの生長はほどよいが、デラウェアの生育が悪い。近くに実ウメの木があり春に発生するアブラムシがブドウにも登りつく。一時は枯死寸前の状態まで・・今年ようやく２ｍほどの伸長である。これからである。

◆例年11月末自家製堆肥・鶏糞を埋め込み土壌改良を図る。また土壌中和を目的に石灰を散布する。1２月・正月前にキャンベルアーリーは短梢剪定（新梢の充実した枝の２〜３芽を残して切りもどす）を行い、巨峰は長梢剪定（新梢の７芽〜９芽を残して切りもどす）を行い、翌年の充実した結果枝を期待する。