◆【リンドウの自生種】
[リンドウ]
地球上には亜寒帯から熱帯の高山に約500種が分布しており、日本には約20種が自生しています。
日本には北海道から九州の山野に自生し、草丈は20cm〜1mです。葉は対生し長さ3〜8cm、卵形披針形で先はとがり、表面は緑色、裏面は淡緑色、3脈は目立ちます。 花は茎頂および葉腋につき、花冠は筒状鐘形で5裂し、裂片の間に副裂片があり、内面に茶褐色の斑点があります。花期は9月〜11月です。
[エゾリンドウ]
日本の中部以北の本州や北海道の山地や湿地に自生する多年草で、草丈は30〜80cmです。葉は披針形で長さ6〜10cmで葉柄がなく葉裏は粉白をおびています。花は茎頂と上部の葉腋につき、花冠は青紫色、長さ3〜5cm、裂片は平開します。花期は9月〜10月です。
[フデリンドウ]
●筆の穂先に似た花をつけるので名前がつけられました。日本の本州から九州の、山野から平地の日当たりのよい野原に自生する二年草です。草丈は5〜10cmで低く、茎は稜条をもち微細な突起があります。葉は5〜10mm、小形の広卵形でやや厚く、縁は白く微細な突起があり先が短くとがり、裏面は緑色でしばしば赤紫色をおびます。
●花は茎の上部に少数密集してつき花柄はきわめて短い。花冠は長鐘形で青紫色、長さ18〜25mm、先は5裂し、裂片と裂片との間に小さな副裂片があり、花は日中に開花します。がく筒は長さ約7mm、裂片は披針形で筒部の長さの半分くらいです。雄しべは5本、雌しべは1本で花柱は柱頭が2裂します。さく果は柄があって「残存がく」より長く抽出し、2片に裂けて盃状になり、中に多数の種子が含まれています。種子は紡錘形で非常に小さくやや光沢があります。花期は4〜5月です。
[オヤマリンドウ]
●奥山に生えるリンドウを意味し名前がつけられました。
本州から四国の亜高山帯から山地の、日当たりのよい草原に自生する日本原産の多年草です。草丈20〜60cm、茎は通常2〜3本が直立して伸び、稜はなく全体に粉白をおびています。葉は茎の下部につく数対が鱗片状に退化して「さや」となっています。茎の中部以上につく葉は10〜20対あり、広披針形で長さ3〜6cm、幅10〜25mm、3本の主脈があって先がとがり、鋸歯はなく、基部はやや茎を抱きます。
●花は茎頂に数個または茎上部の葉腋に数段つくことがあります。花冠は青紫色で鐘形、長さ20〜30mm、裂片は5裂し、裂片間にある副裂片とともに平開しない。 果実は細長いさく果で熟すと2片に裂けます。花期は8〜9月です。 |