◆【シュウメイギクの特徴】
シュウメイギクの原産地は中国、台湾、ヒマラヤで、日本へは古く中国の雲南から渡来しました。草丈50〜100cm、寒さに強く秋に花径5〜7cmの紫桃色の花が咲きます。花弁のように見えるガクは20枚くらいで八重咲きに見えます。鉢植えや切り花に適します。茶花としてもよく使われています。
◆【シュウメイギクの種類と品種】
●中国から日本に渡来した栽培品をツンベルグがヨーロッパに紹介しました。シュウメイギクの植物体は1844年秋、ロバート フォーチュンが上海郊外で開花株を発見してイギリスに送りました。これを1847年にゴーダーがタイワンシュウメイギクと交配し、欧米でジャパニーズ アネモネと呼ばれている一連の品種を作出しました。
●タイワンシュウメイギクは、台湾、ヒマラヤの原産で、草丈60〜80cm、葉はブドウの葉に似ており、径5cm前後のくすんだ淡い桃色をした一重咲きで5弁の花が7月に咲きます。
●【一重咲きの品種】
[オノリーヌ ジョベール]:クリーム色・古いフランスの品種で一重咲きの代表種です。
[ケーニゲン シャルロッテ]:オノリーヌ ジョベールの枝変わりで濃桃色・花径10cm前後の大輪・花弁の色と濃黄色の雄しべとの対比が美しい品種です。
[ホワイト クイーン]:白色・大輪の品種です。
●【八重咲きの品種】
[モント ローズ]:濃桃色の品種です。
[プリンツ ハインリッヒ]:桃赤色の品種です。
[ブレッシングハム グロー]:桃赤色・半八重・草丈45cm前後の矮性です。
[レディース ギルムアー]:紫桃色・大輪の品種です。
●日本では現在、ヨーロッパの交配種の一重咲きが主として栽培されています。
◆【鉢植えの栽培】
●春早く4号鉢に苗を植え付け順次鉢替えをして6月下旬ごろ6号の仕上げ鉢に定植します。鉢に植えるのは早いほどよく、4月では草丈が低く分枝も少なくなって花つきも悪くなります。用土は赤玉土と軽石砂または鹿沼土を1対1に混ぜたものに、腐葉土を2割混ぜて使います。鉢は日当たりのよい所に置き、盛夏のみ半日陰に移します。
●15〜25℃が生育の適温で、春に地上部が生育を始め、充実したときに花芽ができます。その後、日の長さが短いと花芽が発達して開花します。このため、生育初めと開花後に肥料を与え、来年伸びてくる芽を充実させます。
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