ドーム菊・河南の椿 12 月師走手入れ
キク
ドーム菊・モーニングスター

今回は、キクを紹介します。キクは秋を代表する花ですね。キクは中国が原産地ですが、古くから日本に渡来し品種改良が行われたキクが「観賞ギク」です。
一方、日本から欧米に渡り品種改良がなされ日本に輸入されたキクが「切り花ギク」です。日本各地でキクの展示会が開催されています。キクを育てるのは根気が要りますが、苦労して育てた花を観賞する喜びは格別ですね。今年はぜひ展示会に出掛けましょう!そして1鉢買い求め育成してみませんか♪


キク

  

キクの歴史
[日本のキク]
●日本へは、奈良時代までに薬用として中国から渡来し、江戸時代までは京都で栽培されていました。江戸時代には品評会が京都、大阪で行われたり、品種改良も行われ始めました。
●1735年ごろには、巨大輪、大輪、中輪、小輪、早咲きの品種が多数作り出され、種々の花色、花形の品種も育成され、現在の観賞ギクのほとんどのタイプが作り出されました。
●同時に地方では、熊本の「肥後ギク」、京都の「嵯峨ギク」、伊勢の「伊勢ギク」などの独特の品種が作り出されました。江戸では江戸時代中期から後期にかけて「江戸ギク」と呼ばれる中菊が大流行しました。

  

[洋ギク]
●ヨーロッパへは、1688年にオランダ人・プレイニウスが日本から取り入れ栽培したのが最初といわれています。その後、1789年中国から白や赤紫などのキクが南フランスに広がりヨーロッパに定着しました。さらに、1790年にはイギリスに渡り園芸家の間で高く評価されました。以後は、中国からイギリスに新品種が移入されました。
●ヨーロッパでは、1826年ごろから独自に品種改良が始まりました。1846年〜1864年にロバート フォーチュンが日本からイギリスに送った日本のキクも品種改良に大きく貢献しました。
●1880年代は、露地栽培できる品種が育成され、その後アメリカでは切り花用の改良種を生み、のちに洋ギクとして日本に逆輸入され、日本でも切り花栽培が行われるようになりました。現在では切り花用種も日本独特の品種が作り出され、洋ギクという区別はなくなりました。

キクの種類
[切り花ギク](一般に開花期により分類します)
[6〜7月咲きの夏ギク]: 10℃以上の夜温があれば花芽をつくり、その後は日の長さに影響されずに開花します。
[8月咲き]: 15℃以上の夜温があれば花芽をつくりますが、つぼみの発達は夏ギクより高温が必要で低温では発達しない品種です。
[9月咲き]: 15℃以上の夜温で花芽をつくり、その後は日の長さが短くなることにより開花します。
[秋ギク]: 最も一般的に栽培されているキクで、夜温が15℃以上で日の長さが約13時間以下のときに花芽ができ、日の長さが短くなるにつれて発達し開花します。
[寒ギク]: 秋ギクと花芽形成の条件は同じですが、その後花芽が発達する過程で高温だと抑制されます。また、花芽ができてから開花するまでの期間が長く13〜15週間かかり、自然開花では2月以降になります。
●日本ではこれらの開花期別に、品種を大輪、中輪、小輪に分けていますが、外国では一重咲き、半八重咲き、ポンポン咲き・・などと花形により分類しています。

  

[スプレーギク]
昭和49年にオランダとアメリカから輸入した中、小輪の切り花ギクで、一重咲き、八重咲き、丁字咲き、管咲き、ポンポン咲きなどの品種があります。夏ギク、秋ギク、寒ギクタイプのものがあり、一年中切り花が生産されています。花色は中間色が多く、花弁の緑と中央の色の違う二色花もあります。日本で作られた品種もあります。
[ポットマム]
鉢植え販売用の品種で、秋ギク系の中輪が主体です。
[クッションマム]
4月に種子をまいて9月下旬〜10月に開花します。矮性でこんもりした草姿になり株一面に小輪の花を咲かせます。

  

[観賞ギク]
愛好者により主として栽培されるキクで、10月下旬〜11月に開花します。大輪、中輪、小輪に区分され、さらに花形により分けられています。
●[大輪ギク]:「大ギク」ともいいます。
[厚走り]:花の底部から管状の花弁が長く下に突き出す花形です。
[厚物]:花芽が密に重なって半球状に盛り上がった花形です。
[管物]:管のような細い花弁で、管弁の細さによって細管、針管があります。
[美濃ギク]:「広物」と呼ばれ、幅広の舟底形の花弁が整然と並ぶ花形です。
[一文字ギク]:「広物」の一つで「御紋章ギク」とも呼ばれ、舟底形で一重の花弁が整然と並ぶ花形です。
[大掴み]:「奥州ギク」とも呼ばれ、底部の花弁が物を掴むように下方に伸びた花形です。
[厚物のダルマ仕立て]:大ギクを3本仕立てにして、丈を低く仕立てた鉢物です。
●[中輪ギク]:中輪の観賞ギクです。
[伊勢ギク]:花弁が縮れたりよじれたりしながら下に垂れる花形です。
[嵯峨ギク]:細い花弁が茶筅(ちゃせん)のような形に直立して咲くのが特徴です。
[肥後ギク]:平弁、管弁、さじ弁があり、花弁が重ならず放射状に一重咲きになります。
[丁字ギク]:中心の管状花が盛り上がるように咲く独特な花容をしています。
[江戸ギク]:開花につれて花弁がよじれるような変化を見せます。「狂いギク」とも呼ばれています。
●[小輪ギク]:「小ギク」ともいい、キクのなかで最も花色の変化に富み、種々の咲き方があります。
[懸崖ギク]:懸崖仕立てに枝を誘引して目的の草姿に作ります。
[文人ギク]:文人仕立てに枝を誘引して目的の草姿に作ります。懸崖ギクと同一種です。
[ボサ菊]:「ドーム菊」ともいい、自然に枝張りが半球形状になります。

  

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◆【当家のキクを紹介します
●1つは、観賞ギクのドーム菊である。1昨年の春に5種類の挿し芽株を購入して育てています。購入時の能書きには「自然に丸く形を整えます」とあったので、これまでは芽を摘まずに自然のままに育成。しかし、今年もきれいに丸くはならない。芽を摘んだ方がよいのだろうか?挿し芽の時期は?植え替えの時期は?日照が不十分かも知れない・・南西向きの玄関前ではあるが、前に木立ちがあり、秋の日も低く午後には木漏れ日となる。キクには少しお気の毒かもしれない。
●もう1つは、切り花ギクの小輪の秋ギクである。数年前、近くのご親戚から挿し芽をいただき育てた花は黄色の八重咲き。ごく普通のキクですが、プランターで毎年育てていると愛着も湧いてきます。
●手入れ日誌をめくると、5月7日に「キクの挿し芽」、7月7日に「キクの植え替え」、8月2日に2回目の「キクの植え替え」作業を行っている。今年は植え替えの時期が少し遅かったようである。その分生長が遅いかもしれない。反省点である。
●画像は、ドーム菊の「河南の嶺」・「モーニングスター」・「河南の椿」・「スノーボール」・「河南の窓」、それに切り花ギクの小ギクです。

   河南の嶺
河南の嶺
モーニングスター
モーニングスター
河南の椿
河南の椿
  
 
   スノーボール
スノーボール
河南の窓
河南の窓
小ギク・黄色八重
小ギク観てね♪
  

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