ヤツデの花 2 月如月手入れ
ヤツデ
ヤツデの花

今回は、ヤツデを紹介します。ヤツデは「八手」と書きますが、葉が手形状に多く切れ込んでいます。切れ込みが多いことを八で表現し「八つ手」と呼ばれます。別名を「テングノハウチワ」ともいい、葉の形が天狗の団扇(うちわ)そっくりなんです・・といっても天狗の団扇は見たことがないのですが。ヨーロッパにもわたり日陰樹として育成されていますが、昔から日本人には馴染みの深い植物ではないでしょうか。秋から冬に白い花を咲かせ、果実は熟すと黒くなります。この実を竹鉄砲の玉にして戦争ごっこをした子供のころの思い出がよみがえります。


ヤツデ

  

◆ヤツデはウコギ科の植物で、樹高2〜2.5mの常緑広葉低木です。本州の福島県以南から四国、九州、沖縄まで分布をします。

◆【ヤツデの性質
●樹形は株立ち状になり、つやのある葉は長い柄があって互生し、大きな掌状葉で7〜9深裂しています。また、葉質は厚く縁に鋸歯があります。11〜12月に白色の小花が球状に集って咲き、大形の円錐花序となって茎頂につきます。果実は小球形で翌年の4月に黒く熟します。
●ヤツデは適湿地を好み生長が少し遅い。しかし、日陰にはよく耐え、大気汚染にも強い性質があります。

◆【ヤツデの種類と類似種
●ヤツデの斑入り種には、葉縁に白色の斑が入るフクリンヤツデ、葉に黄色の斑紋が入るキモンヤツデ、葉の脈に沿って黄色の網斑が入るキアミガタヤツデ、葉に白色の斑が入るシロフヤツデがあります。
●ヤツデの類似種には、ヤツデとセイヨウキズタの交配種で、半つる性のヤツデより小形で2〜5中裂するファトスヘデラがあります。ほかには、暖かい地方で栽培され、葉がより大形で葉裏に綿毛を密生するカミヤツデがあります。

◆【ヤツデの管理
●ヤツデは放任しても自然に樹形を整えますが、枝が混みすぎたときには枝抜きをして枝を更新し、樹形を整えます。狭い庭では枝幹が3〜5本立つくらいが適当でしょう。
●高すぎる枝幹は、6月の梅雨期に胴切りをし新梢を吹かせ直します。また、樹高を高くしたくない場合は、生長を遅らせるために、6月新梢が固まった時点で葉刈りを行ないます。大きな葉を落とし小さな葉を残しますと、上長生長を抑え美観も向上します。

◆【ヤツデの利用と用途
●日陰に強いため、陰樹として高い木の下木や建物沿いのあまり日当たりのよくない場所の植栽に適します。枝が粗くて葉が大きいため雑然となりやすいので、狭い庭では1〜2株くらいの植栽が適当です。また、古い大株は2〜3本ずつに分けて植えるとまとまります。
●庭木としては斑入り種がおもしろい。洋風の建物や芝庭にもよく調和します。
●鉢植えにし観葉植物として室内で観賞しては如何でしょうか。斑入り種などはとくに染め分けの葉模様が美しく、つやのある葉とともに室内園芸にも格好です。
●ヤツデは薬用としての効用があります。リュウマチに乾燥した葉を布袋に詰めて煮出し、入浴直前に浴槽に入れ、ヤツデ風呂にします。去痰には乾燥した葉を煎じて飲みます。葉は厚くて乾燥しにくいので、水洗いしてから細かく刻んで日干しにします。生の葉は有毒成分があるので口にしないようにしましょう。

ヤツデ「手入れのポイント」はこちら♪


  

◆【当家のヤツデ】:
●裏庭入り口にあり、物置小屋と水道蛇口の目隠しやアクセントになっている。肥料分の少ない硬い土壌で、日は午後少し当たる程度の日陰地でよく育っている。毎年6月に、上述した胴切りや葉刈りで樹形を整えている。
●この冬の時期、花の落ちたヤツデの花柄に雪が積もり、ヤツデに花が咲いたような情景も見られます。陰樹の特徴である大きな葉を天に向け、雪を抱き懸命に寒い冬を乗り越えようとしている様はいじらしいですね!


ヤツデ(12月7日)
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