キンカンの実 4 月卯月手入れ
キンカン
キンカンの花

今回は、キンカンを紹介します。常緑の葉に黄金色の果実が映えますね!果実は小さいのですが香りがよく甘味があります。樹形がコンパクトですから狭い庭にも植えることができますし、鉢植え栽培にも適しています。隔年結果もなく毎年多くの実をつけますので栽培が容易なミカン類です。生食のほか甘露煮などにしますと長くその味覚を楽しむことができます。


キンカン

  

◆キンカンは樹高1〜2mの常緑低木です。ミカン科のキンカン属に属し、中国原産です。日本にはマルキンカンが最も早く徳川時代以前に渡来し、続いてナガキンカン、マメキンカン、ニンポーキンカンが渡来しました。さらに、大正時代にはフクシュウキンカンが入ってきました。
ニンポーキンカンは1828年に中国逝江省・寧波(ニンポー)の船が遠州灘で難破し、清水港に船体修理のため寄港した際に、船員より砂糖漬けの果実をもらい受け、その種をまいたのが始まりとされています。

◆【キンカンの性質
●キンカンはキンカン属ですが、カンキツ属(キンカン、カラタチ以外のミカン類)と異なる点は、葉に網脈がなく有脂で果皮に甘味があり、室数がきわめて少ないことです。
●低木で枝は細かく密生し、葉は小さくて両端がとがり翼葉がほとんどありません。花は白色で小さく、ミカン類では最も遅く7月に多く咲きます。次いで9〜10月で、5月の開花はきわめてまれです。果実も7月に咲いた花に多く結実します。
●果実はきわめて小さいのですが、果皮はやや厚く甘味があり香気がありますので、果皮も生食できます。

◆【キンカンの種類
●[ナガキンカン]:熟期12〜2月・果実10〜12g・長だ円形・食用
●[マルキンカン]:熟期12〜2月・果実6〜8g・球形・食用
●[ニンポーキンカン]:熟期12〜2月・果実11〜13g・球短卵形・食用
●[マメキンカン]:熟期11〜12月・果実1g・球形・観賞用

◆【キンカンの管理
●キンカンは生産用としては、主としてミカン産地でニンポーキンカンナガキンカンが多く栽培されています。熟期が遅いものでは果実をつけたまま越冬しますので、冬期に温度が下がるところでは寒冷紗やコモで防寒します。
●細かい枝が多く発生しますが、生長が遅いので枝は切らずに大切に育てます。樹冠内部にも光が入るように、不要枝を間引く間引き剪定を行ないます。肥料はウンシュウミカンよりは少なめに与えます。

◆【キンカンの利用
●樹形が小さくコンパクトで、常緑の葉と黄金色の果実の取り合わせが美しく、観賞価値も高いので、古来から家庭果樹として親しまれてきました。鉢植え栽培にも適します。盆栽用としてマメキンカンもおもしろい素材です。
●果実は開花時期によって熟度も異なりますので、着色を始めたものから採取します。果実が小さいので収穫にも労力を要しますが、お互いの果実を傷つけないように果梗は短く切ります。
●果実は果皮に含まれるビタミン類も多く生食にされるほか、砂糖漬け、甘露煮、果実酒、缶詰などに利用されます。
●キンカンは風邪の初期、特にせきに薬効があります。甘露煮はお正月の一品に加えられていますが、風邪への薬効もその理由の1つではないでしょうか。
果実酒はたん、せき止めに効くほか健胃にも効果があります。キンカン500g、焼酎1.8リットル、氷砂糖200gの割合です。キンカンを水洗い後、ふきんで水けをとりそのまま用います。2か月ほど冷暗所で保存し、果実を絞ってから取り出します。就寝前に20ml程度服用すると効果があります。

  

キンカン「手入れのポイント」はこちら♪


  

◆【当家のキンカン
●当家はニンポーキンカンを鉢植えで1鉢栽培している。ここ3年実が毎年ついています。苗木を購入して3年目には実がつきます。ユズ、ミカンは隔年結果をする傾向が大きいのですが、キンカンは隔年結果もなく毎年黄金色の実が多くつきます。なんとすばらしい果樹ではありませんか。
●生食して美味しい。砂糖漬け、甘露煮など美味しいですよ。鉢植えでも実の観賞以外にこんなすばらしい味覚も経験できるのです。みなさんもぜひ1株育ててみませんか♪


キンカンの鉢・実なり(3月)
キンカン
キンカン・黄金色の実
キンカン 観てね♪

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