サンショウの実(9月) 11 月霜月手入れ
サンショウ
サンショウの種子(10月)

今回はサンショウを紹介します。「サンショウ(山椒)の実は小粒でもピリリと辛い」と言われるように七味唐辛子に入っているサンショウの実は噛むとピリリとしますね!また、春の若葉は木の芽、はじかみなどといわれ日本料理には欠かせません。お庭や鉢植えで一本育てると重宝します。


サンショウ

  

◆【サンショウの性質
●北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島南部に分布しするミカン科の落葉低木(高さ2〜3m)で雌雄異株です。山地や丘陵に自生しますが、若葉を食用とするため人家にも多く植えられています。
●葉は5〜15cmで奇数羽状複葉につき、葉軸基部にはトゲが対生します。小葉は長さ1.5〜2.5cm、幅1〜1.5cm、葉先はわずかにくぼんでいます。上面中央脈および葉軸上面に短毛が密生します。また透明点が葉縁に並んでいます。
●小枝は暗褐色で、だ円形の白い皮目が目立ちます。花弁がなく「がく」だけの黄緑色の小花が4〜5月に開き、秋に球状のさく果が赤く熟し、その後外皮が割れて中から黒い種子が現れます。葉をちぎると刺激の強い芳香があります。

◆【類似種
●[イヌザンショウ]
秋田県、岩手県以南に分布する高さ7mにも達する落葉低木。葉は7〜18cmで無毛、枝に扁平なトゲが互生し、葉縁には透明な油点が並びます。葉をちぎるとあまり良くない強い臭いがし食用にはなりません。
●[カラスザンショウ]
秋田県、宮城県以南に分布する落葉小高木。葉は27〜80cmで無毛、小枝にはトゲが多く、小葉の葉縁や全面に透明点があります。
●[フユザンショウ]
新潟県、宮城県以南に分布する高さ2〜3mの常緑低木。葉は9〜14cm、葉軸に翼があり小さなトゲもあります。葉縁に油点が並び小枝にはトゲが多く、小葉の葉縁や全面に透明点があります。


  

◆【サンショウの管理と手入れ
●どんな場所でもよく育ち生長が早い。向陽地を好みますが耐陰性があり、半日陰の樹林下でも育ちます。
●潮風に耐え、耐寒、耐雪性にも強く、特別の管理を必要としません。

◆【サンショウの利用と用途
庭園樹のほかに、若葉は食用に、果実は香辛料として利用されます。
●生薬名は山椒で、健胃、胃腸カタル、胃拡張、胃下垂などに果実の粉末を飲みます。夏〜秋に果皮と種子を採取して日干しにし、粉にひきます。
●春の萌え出たばかりの若葉は、「木の芽」、「はじかみ」などといわれ、すまし汁、田楽などに必ず添えられます。葉が伸びきるとつぼみや若い実を摘み、佃煮や塩漬けにします。実が赤く熟すと、種ごと摘んで干し、粉にひいて山椒の粉にします。山椒の粉はうなぎの蒲焼には欠かせない香りです。実は果実酒にも使えます。



朝倉サンショウ  
  サンショウ 観てね♪

◆【当家のサンショウ
●「朝倉サンショウ」と「サンショウの雄木」がある。小庭にはサンショウの雄木が朝倉サンショウより早く植えられた。知人から小株をいただき地植えした。しかし数年経っても花は咲くが実が生らない。ようやくその時点で「サンショウが雌雄異株である」ことを知った。
●実が生ったほうがよい・・そんな思いで朝倉サンショウを購入したわけである。市販のものはほとんどが朝倉サンショウである。雌木で実つきもすこぶる良い。またトゲがないのが特徴である。
●右の画像の「朝倉サンショウ」の後部に「サンショウの雄木」が写っている。今年この雄木はアゲハチョウの幼虫にかなりの葉が食害された。気がついた時は幼虫も体長5cm以上にも成長していた。ミカン科であるのでアゲハの害には要注意である。
●生育場所も広くとれないので放任状態で育成することができない。朝倉サンショウは強度な剪定は苦手のようである。昨秋背丈を詰めたが、今秋は剪定を控えサンショウの雄木よりは大きく育てたいと思っている。
●1999年の秋に山で採取した実で造った果実酒がまだ残っていた。食前酒には最高である。

  

サンショウの雄花 (5月6日)
サンショウの花は「がく」だけで花弁がない
朝倉サンショウの実 (9月28日)


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