◆【サンショウの性質】
●北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島南部に分布しするミカン科の落葉低木(高さ2〜3m)で雌雄異株です。山地や丘陵に自生しますが、若葉を食用とするため人家にも多く植えられています。
●葉は5〜15cmで奇数羽状複葉につき、葉軸基部にはトゲが対生します。小葉は長さ1.5〜2.5cm、幅1〜1.5cm、葉先はわずかにくぼんでいます。上面中央脈および葉軸上面に短毛が密生します。また透明点が葉縁に並んでいます。
●小枝は暗褐色で、だ円形の白い皮目が目立ちます。花弁がなく「がく」だけの黄緑色の小花が4〜5月に開き、秋に球状のさく果が赤く熟し、その後外皮が割れて中から黒い種子が現れます。葉をちぎると刺激の強い芳香があります。
◆【類似種】
●[イヌザンショウ]
秋田県、岩手県以南に分布する高さ7mにも達する落葉低木。葉は7〜18cmで無毛、枝に扁平なトゲが互生し、葉縁には透明な油点が並びます。葉をちぎるとあまり良くない強い臭いがし食用にはなりません。
●[カラスザンショウ]
秋田県、宮城県以南に分布する落葉小高木。葉は27〜80cmで無毛、小枝にはトゲが多く、小葉の葉縁や全面に透明点があります。
●[フユザンショウ]
新潟県、宮城県以南に分布する高さ2〜3mの常緑低木。葉は9〜14cm、葉軸に翼があり小さなトゲもあります。葉縁に油点が並び小枝にはトゲが多く、小葉の葉縁や全面に透明点があります。
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