ネズミモチの花 2 月如月手入れ
ネズミモチ
ネズミモチの果実

今回は、ネズミモチを紹介します。初夏に白い小花を咲かせ、晩秋には紫黒色の果実を熟します。この実がちょうどネズミの糞(ふん)に似ており、葉がモチノキに似ていることから名前がつけられました。また、別名をタマツバキ、テラツバキともいいます。


ネズミモチ

  

◆【ネズミモチの特徴と性質
●本州の関東以南、四国、九州、沖縄、朝鮮半島に分布するモチノキ科の高さ4〜7mにもなる常緑広葉中高木。
●葉は互生し、だ円形、長さ4〜7cmで全縁、先は鈍くとがり革質で光沢があります。6月に多数の小白花が円錐花序をなして咲きます。果実は長だ円形で秋に紫黒色に熟します。
●日陰にも耐え、土地を選ばず生長が早いのが特徴です。萌芽力が強く、刈り込みにも耐え枝葉がよく茂ります。また、病虫害には強いのですが大気汚染には中程度の強さです。

◆【変種と類似種
●[フクロモチ]: ネズミモチの変種で、別名をフクラモチともいい、葉が卵円形で上面が波状になります。葉形が独特なので観賞価値も高い品種です。
●[トウネズミモチ]: 中国原産種で、生育がよいので九州から沖縄まで広く植栽されています。葉がネズミモチによく似ていますが、長さが6〜10cmで大きく、葉脈が透明です。


  

◆【管理と手入れ
●特に萌芽力が強く、伸びがよいので、かなりひんぱんに刈り込まないと樹形を保てません。徒長枝やヒコバエの発生も多く、これらは早めに切り取ります。厳寒期以外ならいつでも刈り込みができます。
●庭木としては「単幹仕立て」や「刈り込み仕立て」にします。単幹仕立ては幹を一本にして下枝を切り取って頂部に樹冠を作ります。刈り込み仕立ては刈り込んで円筒形に仕立てます。この場合も幹は一本にします。
●乾燥の厳しい所では枝の発生が少なくなります。生育中はかなり水分を要求しますので、特に乾燥の厳しいときに潅水すると効果があります。
●枝が密生すると、細い枝は枯れ込むので整枝を行い枝の整理を行います。萌芽力が強いので樹形の作り直しも容易です。

◆【利用と用途
●萌芽力が強いので刈り込みして生垣などに利用します。そのほか、防塵、防風、防火を兼ねた目隠し用生垣や植えつぶし材として適しています。
●庭木としては、斑入り種や変種のフクロモチがより観賞価値があります。トウネズミモチはネズミモチより枝葉が大形になるので公園などの植栽に向いています。
●生薬名を女貞(にょてい)といい、乾燥した実を煎じて飲むと、強心、利尿、緩下作用があり強壮薬となります。また、月経不順、目まい、かすみ目、胃のもたれ、胃潰瘍に葉を煎じて飲みます。果実酒は強壮薬に用いられます。

ネズミモチ「手入れのポイント」はこちら♪



ネズミモチ・11月の雪吊り
  ネズミモチ 観てね♪

◆【当家のネズミモチ
●小庭の池の造成時に植栽したものであるから30年以上は生きている。池に向かって斜めに幹を曲げている。池に張り出している樹は大きく仕立てることも出来ない。樹高2mほどの「単幹仕立て」である。
●白い花の咲く6月になると小さいハナアブたちが密を吸いにくる。花は小さいが密は甘いらしい。かわいい花である。
●なんと!ネズミの糞(ふん)に似た実・・これが生薬だなんて・・こんな実はまた鳥の大好物でもある。一月も末になると樹上にはもう実はついていない。


初夏の花
11月の実


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